FILE#010 迷いの森殺人事件

『1本の電話』 

街が冬の表情を見せ始めた11月11日、小向探偵事務所の電話がけたたましく鳴り響いてた・・・。

「う、うちの子が帰ってこないんです!おっ、お願いします!報酬は幾らでもお支払いしますから、う、うちの子を探して下さい!」

『男の仕事・・・』
探偵はバスタオルを腰に巻き、髪を両手でかきあげながら呟いた・・・

「ふぅ、今年1月の依頼を解決してから、この手の仕事、休み無しだぜ・・・」

嗚咽にむせびながらも必至に吹きこまれたその女性の声から一刻の猶予もない事は間違いなかった。しかし探偵が最も気になったのは・・・

報酬・・・
いや、失踪した森だった

『森の別称』

その森はもう一つの名前で呼ばれていた、それは・・・「迷いの森」
人や物が忽然と消えるといった、奇怪な現象が起きるといわれた森だった。
探偵はただならぬ不安を覚えながらも、推理を得意とする仲間に声をかけ森に向かうのだった・・・。